食道がんの外科手術

食道がん治療において、外科手術は、最も一般的な治療方法です。

食道内部にあるがん病巣と一緒に近くのリンパ節も切り取る手術で、食道の一部を切り取った後には、食べ物が通るための別の通り道(バイパス)を作る作業を行います。

がんが発生する場所(頸部、胸部、腹部)によって手術方法も違います。

注意するべきポイントは、手術によってがんを残すことなく、きれいに切り取ることができるか、ということです。もし、取り残しがあれば、それが大きくなって、後で再発してしまいます。

そのため、食道だけでなく、頸、胸、腹の広い範囲を含むリンパ節と周辺の脂肪組織も切り取ります。

食道の周りには、多くの重要な臓器がありますので、ざっくりと切り取るのではなく、周りの臓器をうまく避けながら慎重に手術を進める必要があるので、難易度は高いです。

外科手術は体にメスを入れるので、体力的な負担は大きいです。

年齢によっては外科手術を行えないケースもあります。

一般的には、外科手術が可能な年齢の上限は80歳だと言われて
います。

また、外科手術は肺炎や縫合不全などの合併症を引き起こすことがあります。

特に食道を切り取った後に新たな通り道を作るために胃や腸を縫い合わせるのですが、そこがほつれてしまうのが縫合不全で、手術したケースの約20%あるようです。



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