末期の食道がん

 人間の身体は約60兆個の細胞で出来ています。正常な細胞は、損傷を受けたときなどは、古くなれば死んで、新しい細胞を増やすためのスイッチが正常に働きますが、癌細胞はそのスイッチが入ったままになってしまうので、増え続けてしまいます。また、癌細胞はまわりの正常な組織に進入し、血管やリンパ管を通り身体の至る所で増殖します。

 癌の進行段階は、病巣の大きさなどや周囲の組織にどの位広がっているか、手術は出来るかどうかなどから診断します。癌の進行が進んで、他の臓器へ転移し、身体じゅうに広がった状態になり、手術などで治す事が出来なくなった状態を末期癌と呼びます。

 食道がんは、消化管や呼吸器粘膜などの臓器を作る上皮細胞から発生し、扁平上皮癌に分類され、他の臓器に転移しやすいのが特徴です。

 末期の食道がんは、激痛を伴い、肉体的にも精神的にも大きな痛みにさらされますので、治療方法と告知について考えることが重要です。

 末期の食道がんの症状は、出血や貧血、嘔吐、下痢、免疫機能の低下、激痛、食欲不振、はきけ、呼吸困難、不眠、便秘、口がかわくなどで、歩いたり話したりする事も困難になります。生還の確率も低く、闘病もつらく、本人も周りの人もとても苦しめられます。

 がんの原因は、発癌性のある化学物質や放射線、ウイルス感染などがありますが、近年、遺伝子の異常や細胞分裂の回数を決める過程の異常が関係している事がわかりました。癌に勝つには、このように進化していく医療と一緒に闘い、望みをもってあきらめない事が大切です。