食道や消化器官の働き

逆流性食道炎の原因を理解する上で、まずは食道や消化器官の働きを知ることが重要です。
これらの器官が、どのような機能を持っているのか説明しましょう。

そもそも食道は消化器官の一部です。
口から入った食物が肛門から排出されるまでの、一連の流れを行う器官を消化器官と呼びます。
消化器官は、口、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門が一本の管でつながれています。
そしてそれぞれの臓器が、食物を消化・吸収するための役割を果たしています。
食道は、消化器官の中で消化液を分泌しない臓器です。
その大きな役割は、食べた物を胃へ送ることです。
食べた物は食道のぜん動運動によって、胃に送られます。
このぜん動運動は食べ物を胃に送るだけでなく、胃からの逆流を防ぐ役目を果たします。
更に、食道と胃の境目には横隔膜があり、食道を支えたり、食道を締めて胃に入った食物が逆流するのを防いでいます。
その他、食道括約筋も食道と胃の境目で食道を閉じるために働いています。
なぜこうした機能が必要なのでしょうか。

一度食べたものが、逆流すると栄養が吸収されなくなってしまいますから、消化器官は食べ物を下へ下へと運ぶ仕組みになっています。
加えて、胃酸はとても強い酸性の消化液です。
消化液を分泌しない食道の粘膜は、消化液から自身を守る機能が備わっていないのです。
そのため、胃酸が逆流すると粘膜がダメージを受け、炎症を起こしやすいのです。
このように、消化吸収を正常に行い、臓器を健康に保つためには、食物を逆流させない仕組みが必要です。