逆流性食道炎の代表的なむねやけの症状

逆流性食道炎の代表的な症状が、むねやけです。
むねやけと一言にいっても、その症状は様々です。
「胸が焼け付くような感じ」「胸からのどにかけて、食べ物がつまったような感じ」「みぞおちの辺りがチリチリと熱い」などは、いずれもむねやけの症状と言えます。
食道はのどから胃までをつなぐように位置していますから、逆流性食道炎では、胸からみぞおちにかけての症状を感じやすくなるのです。

むねやけのこれらの症状は、胃酸が逆流することで食道が炎症を起こしている証拠です。
先にも触れたように、食道は胃酸から粘膜を守るための機能が備わっていません。
そもそも食道は胃に食べ物を送り込むことが本来の目的ですから、胃から逆流する胃酸に対する防護機能は必要ないのです。
一方、胃酸は肉も溶かすほどの強い酸性の成分を含みます。
そのことからも想像できるように、胃酸が逆流するということは、食道の組織を溶かすことになるのです。
食道の粘膜が溶けてただれることで、上に挙げたような不快感が起こります。

むねやけが続けば続くほど、食道の炎症は進んでいると考えられますから、たかがむねやけと放置しておくことは危険です。
むねやけは食べすぎなどでも起こるため、症状の深刻さに気づきにくいものです。
しかし自覚症状のあるなしに関わらず、症状が進行すると出血なども起こす可能性があります。
逆流性食道炎が原因で、食道がんに至るケースもありますから、早めに対処して、症状を慢性化させないようにしましょう。