食道癌の手術について

食道癌の手術は、消化器外科の内でも、最大級の手術に属します。一般的には、合併症も小さいものを含めると約50%に存在すると言われている難しい手術です。

胃癌、大腸がんと異なり、手術による死亡率が高いことが知られています。

術後合併症としては、吻合部縫合不全:呼吸不全:、反回神経麻痺(食道癌は、声を出す神経(反回神経)沿いのリンパ節によく転移しますので、このリンパ節も切除することになります)があります。

手術方法は、一般的には、胸を開いて、食道切除とともに周囲のリンパ節の郭清も行います。 

おなかを開いて、胃のロールを作ります。

さらに、頚部を切開して、頚部のリンパ節の郭清を行い、頚部より残った頚部食道を引き出します。

最後に、胃のロールを胸骨の後ろを通し、頚部まで挙上、頚部食道と胃のロールを吻合します。

手術時間は、6-8時間、出血量は600-1200ccです。(個人差があります)。



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